2021J1リーグ展望:横浜FM編

横浜FM

 新外国人来日までにどこまで攻撃力を維持できるか

 

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FW:エリキ・Jサントスが退団。新外国人2人補強

 3トップの見込み。エリキとJサントスが退団し、昨年の重要な得点源を失った。一方で、ブラジルからセアラとエウベルを補強。しかし、来日は遅れる見込み。当面は、センターがオナイウ、左は前田、右は仲川という布陣で行くか。9年ぶりに復帰した水沼もレギュラー争いに加わる。オナイウは、昨年4得点に終わったが、19年に10得点を挙げた実力は確か。出場時間の増加に伴ってどこまで力を発揮できるか。ハマれば新エースになる可能性もある。セアラはブラジルで2桁ゴールを奪った本格派の点取り屋で、チームに合流すれば大きな戦力となる。

 

MF:戦力はそのまま

 トップ下にマルコスが基本。天野も控えており、併用かあるいはフォーメーションを変更してインサイドハーフで起用もあり得る。ボランチは、扇原と喜田が基本。渡辺と和田が控える形。渡辺は成長著しく、覚醒すれば一気にレギュラー奪取もあり得る。

 

DF:

 4バックが基本。左SBのティーラトン、CBのチアゴ・畠中は不動。高野、伊藤らが控えており、まずまずの層といえる。右SBは激戦区。新加入の岩田と小池・松原が争う。中に切れ込む松原、クロス精度の高い小池、攻守のバランスを兼ねる岩田と、実力者がそろうが、どのように使い分けていくか。全体的に、選手層は非常に厚いといえる。

 

総合評価

 エリキ・Jサントスの退団に伴い、得点源を失ってしまい、代役の外国人も合流できない状況。オナイウ・前田・仲川・水沼のメンバーでどこまで攻撃力を維持することができるか。DF・MFは層が厚い。昨年は勤続疲労の影響か、リーグワースト4位の59失点と苦しんだ。岩田を補強したが、チームの守備そのものの向上につながるかは微妙。どこまで守備を立て直すことができるかが今シーズンの順位を大きく左右するといえる。

2021J1リーグ展望:広島編

広島

 昨年大幅な世代交代が進行

 昨年定着した若手がどこまで成長するか

 

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FW:ぺレイラ退団も、Jサントスで補完

 1トップには新加入のJサントスが軸となる見込み。昨季チーム得点王のぺレイラが退団したが、完全な補完で、戦力的には全く落ちていない。縦への推進力と高さが武器で、ボールを集めることができれば相手にとって大きな脅威となる。

 控えは永井・鮎川あたりか。鮎川は昨季出場がなく未知数ではあるが、期待の若手の一人で、飛躍の一年にしたい。

MF:主な流出はなし。長沼の復帰でサイド強化

 2列目は3人。左は柏がメインで、エセキエウが絡んでくる形となる。右は浅野が『中心だが、ハイネル・長沼もレギュラー争いに絡んでくる。両サイドともに、サイドのスピード突破に長けた選手が多い。両ワイドの突破から長身のサントスにボールを集めることができれば大きな脅威といえる。トップ下は成長著しい森島。ヴィエイラが出場する際は、フォーメーションを変更する形となるか。

 ボランチは青山と川辺の2枚が基本。ともにパスセンスに優れ、サイドアタッカー、前線のターゲットマンに鋭いボールを供給し、チャンスを演出する。この2枚が揃えば、攻撃のスイッチを常に入れることができる。

 

DF:若手の成長著しい

 4バックが基本。左SBは東が軸か。昨年ブレイクを果たしてレギュラーに定着し、今年は更なる飛躍が期待される。レギュラーを争いのは、ベテランの清水。昨年はほとんど出場機会がなかったが、サイドを広く使った攻撃参加は魅力。復活が期待される。

 右SBは野上と茶島が争う形となる。野上はCBもできるため、シーズン中3バックに移行した場合はストッパーもこなせる。

 CBは荒木と佐々木が軸。3番手に今津・井林が争ってくる形となる。荒木は昨年レギュラーに定着し、佐々木との連携を高めている。

 

総合評価

 FWはJサントス加入で戦力維持。

 青山(34歳)佐々木(31歳)などのベテランが並ぶ一方で、森島(23歳)荒木(24歳)

東(20歳)浅野(24歳)、控えには藤井(22歳)鮎川(19歳)土肥(19歳)など若手が豊富。世代交代は急激に進んでいる。ベテランと若手が融合したチーム編成で、フレッシュさと、佐々木らのマネジメント能力にも注目したい。

2021J1リーグ展望:柏編

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 論点:オルンガ後の戦術

 

FW:オルンガ退団後、純粋な点取り屋は不在

 1トップの見込み。呉屋が中心となる見込み。昨年呉屋はスーパーサブ的な立ち位置で4ゴールを記録しているが、CFのレギュラーとして1年間稼働するには少し物足りない。対抗は新戦力のアンジェロッティ。本職が中盤で純粋な点取り屋ではないが、どこまでフィットできるか。

 いずれにしろ、昨年のように前線のターゲットマンにボールを集めるスタイルではなく、2列目を含めた連携で崩していく攻撃が必要となる。

 

MF:昨年の戦力を維持。ボランチを2枚補強で手厚い

 2列目は3人。左は瀬川を軸に、仲間が争っていく形となる。中央の江坂は不動、サヴィオが復調すれば起用もあり得る。右もクリスティアーノが不動。神谷が控える。FWの戦力が圧倒的に落ちているだけに、2列目の3人が積極的に飛び出して得点機に絡んでいく必要がある。

 ボランチは2枚補強し、予想が難しい。大谷を軸に、椎橋・ヒシャルジソン・ドッジが争う形となる。いずれも中盤でのボール奪取力に優れて縦への推進力もあり、ボール奪取から2列目のアタッカーにつないで好機を演出したい。

 

 

DF:上島の復帰でCBは手厚く

 左SBは古賀が基本で三丸が控える形。右SBは北爪・川口・高橋らが候補で、固定せずに争う形になりそう。CBは山下と上島のコンビが基本となるか。成長著しい大南も捨てがたく、レギュラーを争っていく。

 

総合評価

 オルンガが抜けたにもかかわらずCFの大型補強がなく、中盤の補強のみに終わった。後釜候補は呉屋だが、オルンガの役割を期待することは実質困難。2列目のアタッカーが積極的に攻撃に関わって組織的に崩していく戦術に転換することが求められる。中盤の新加入選手が後方からどこまで攻撃をバックアップすることができるか。メンバーと選手層だけを見ると、優勝候補のチームに比べてどうしても劣ってしまうため、上位進出は難しくなりそうだが、期待の若手も多く、変革のキッカケを掴む1年としたい。

 

2021J1リーグ展望:FC東京編

FC東京

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 メイントピック

・主力の流出はなし

・補強は少ないが、アンカーに青木、CBにブルーノを補強し、手堅く守備を強化。

 

FW:外国人3人が軸で盤石

 3トップはアダイウトンレアンドロオリヴェイラが並び、田川・永井が控える形が基本。パワーとスピードを兼ね備え、3人揃えばリーグ屈指の攻撃力となる。長いが負傷で出遅れているが、復帰すれば、攻撃のバリエーションも増える。田川は有望株として加入以来まだインパクトを残せていないが、そろそろ結果を残したい。

 

MF:ベンチ入りも難しいレギュラー争い

インサイドハーフは安部・東を軸に、三田・シルバ・渡邊などがレギュラー争いに絡んでタレントが豊富。交代枠をフルに活用できる。

 アンカーは新加入の青木と高萩の併用となるか。全体的に戦力が整っており、連戦で離脱者が出ても差し支えない選手層といえる。

DF:SBはやや手薄

 左SBに小川、右SBに中村帆が基本。左はやや手薄で、小川が不在となると戦力が落ちる。右の中村帆はレギュラーに定着して2季目。フルシーズン戦えるかは未知数で、控えが手薄な点も気がかり。ただ、成長は著しく、さらに伸びれば脅威となる。

 

総合評価

 FWと中盤は盤石。選手層も厚く、ターンオーバーでも戦力が落ちない。ただ、外国人3人でどこまで得点を伸ばせるか。パワーとスピードを兼ね備える一方で、調子のムラがある印象で、ハマらない日はかみ合わないまま終わってしまうことも考えられる。前線の不調時は、後方からどれだけ支えることができるかがカギとなる。

 

2021J1リーグ展望:鹿島編

鹿島

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 論点

 ・主力はほぼ残留

 ・中盤に外国人2人を補強し、分厚い選手層に

 ・若手有望株が豊富。成長に期待

 

FW:盤石。上田・染野の成長に期待

 2トップの見込み。上田とエヴェラウドのコンビが軸。ともに2桁得点を期待でき、リーグ屈指の得点力を持つ2トップといえる。控えは遠藤、白崎、染野ら。染野は2年目を迎え、まずはリーグ戦初ゴールを奪ってアピールしたい。

 

MF:外国人2人補強で分厚い陣容

 左SHは土居を軸に、カイキ、和泉が争う見込み。土居の実力は言うまでもない。カイキは強烈なミドルシュートを武器とするパワータイプのアタッカー。ハマれば新たな攻撃オプションとなり、大きな脅威を与えることができる。

 右SHはアラーノが基本。ここに荒木が絡んでくるか。アラーノが先発で、積極的な仕掛けを武器とする荒木が途中出場でかき回す展開が想定される。

 ボランチは枚数が豊富。三竿・レオシルバ・ピトゥカ・永木の4枚を回していく形となる。ピトゥカはサントスでレギュラーの左利きボランチ。スペックは圧巻だがJリーグにどこまで適応することができるか。ハマればリーグトップクラスの中盤を形成することができる。

DF:入替はほぼなし。CBの控えはやや手薄

 4バックが基本。左SBは永戸が中心だが、杉岡の巻き返しにも期待。右SBは小泉と広瀬の併用となるか。いずれにしても、レギュラークラスが両SB2人ずつで、1年間通じて安泰といえる。

 CBは町田と犬飼が軸。控えに関川、林あたりが入るが、やや手薄か。連戦で離脱者が出ると少し不安もある。

総合評価

 2トップは盤石で、中盤は外国人の補強で層が厚い。DFは奈良の退団に伴ってCBがやや手薄。ボランチの人数が多いため、CBの人材不足の際はコンバートで乗り切る形もあり得る。しかし全体で見ればバランスが良く、新外国人のフィット次第ではタイトル獲得も現実的である。

2021J1リーグ展望:C大阪編

基本フォーメーション

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主な新戦力

DF チアゴ (ブラジル)

DF 進藤  (札幌)

DF 新井  (新潟)

DF 鳥海  (千葉)

MF 為田  (千葉)

MF 原川  (鳥栖

MF 松本  (福岡)

FW 松田力 (甲府

FW タガート(水原)

FW 大久保 (東京V

FW 中島  (新潟)

 

メイントピック

・外国人の入れ替え

・柿谷の退団

・各ポジションに中堅・J2チームの主力クラスを手堅く補強

 

 

FW:新外国人のフィット次第

 1トップの予想。ブルーノメンデス、柿谷が退団した一方で、元Kリーグ得点王で豪州代表のタガートが加入。高さのあるFWで、実績・実力は申し分なく、チームのスタイルにフィットするまでにどれだけの時間を要するかが一大トピックといえる。清武や原川など、ボールの出し手は豊富で、ハマれば得点王も狙える。控えには豊川・大久保らが入りそう。タガートとはタイプが大きく異なり、出場時にはフォーメーション・戦術ともに大きく変わる形になりそう。

MF:既存の主力に実力者が加入して盤石に

 2列目は3人、ボランチは2枚の見込み。トップ下の清武は不動。ターンオーバーで西川を育成することになるか。左は高木を筆頭に、レンタルバックの中島、新加入の為田が争う見込み。実績では高木が上手だが、中島の成長は著しく、為田もJ2での実績は十分。いずれも運動量豊富で、誰が出ても計算が立つ。右は坂元と松田力の併用となるか。昨季ブレイクした坂元が今季どこまで数字を伸ばせるか、久々のJ1となる松田力がどこまで通用するか。いずれにしろ、全体的にタレント豊富な印象。

 ボランチは藤田と奥埜を軸に、新加入の松本、原川が争う形となる。4人とも運動量豊富で、終盤まで戦力を維持できる陣容といえる。また、原川はFKの名手で、新たな攻撃オプションも期待される。

DF:人材豊富で盤石

 右に松田陸、左に丸橋は実質固定。CBは瀬古、チアゴを軸に、進藤、鳥海が争う。Jリーグ初挑戦のチアゴは未知数な部分が大きいが、ハマればヨニッチの代役として計算できる。進藤も実績は十分で、一気にレギュラー定着もあり得る。

 

総合評価

 全体歴に人材が豊富で、誰が出ても一定の戦力レベルを保つことが出来そう。その中で論点は2点。

 ・タガートがフィットできるか

 ・清武不在時のゲームメイク

このあたりが懸念事項となる。守備陣とサイドアタッカーは人材豊富な一方で、清武はやはり絶対的な存在。連戦が続く中で1年間フル稼働できるとは言えず、欠場時に攻撃のクオリティをどこまで維持することができるか注目したい。

2021J1リーグ展望:名古屋編

名古屋グランパス

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FW:タイプによって使い分け

1トップの予想。候補は新加入の柿谷、2年目の山崎と金崎あたり。ポストワーカーの山崎と、貪欲に仕掛ける金崎、チャンスメーカーの柿谷とタイプが異なり、戦術によって使い分ける形となるか。攻撃のバリエーションが豊富で、相手にとって脅威になるのは間違いない。

MF:分厚い選手層

 2列目に3人、2ボランチの見込み。2列目は斎藤が新戦力。人材が豊富で、斎藤のほか、阿部・マテウス・前田・相馬・シャビエルが名を連ねる。誰が出ても計算が立つメンバーで、連戦のターンオーバーでも全く戦力がダウンしない。メンバーが入れ替わる中で全線4枚の連携を高めることができれば、得点力で川崎Fを越えることもあり得る。

 ボランチは新戦力の長澤と稲垣の2枚を軸に、米本と木本が控える陣容。ここも固定レギュラーではなく、ローテーションが行われる見込み。J・シミッチが抜けたが、長澤・木本の実績は十分で、全く戦力ダウンはない。

DF:右SBに誰が定着するか

 4バックの見込み。吉田・丸山・中谷は不動。新加入の森下が吉田のターンオーバーとして期待される。右SBは昨季レギュラーに定着した成瀬が中心となりそう。しかし、ブレイクして間もなく、1年を通じて稼働できるかは未知数。成瀬・森下・宮原が競争しつつ、もう一段階レベルアップできれば優勝に近づく。

 

総合評価:全体的に選手層が分厚い・ハマれば複数タイトルも

 FW・MF・DFいずれも選手層が分厚く、一人が離脱しても代役が多く、1シーズンを通して、戦力を落とさずに戦う陣容が整っている。リーグ隋一の守備陣に、新戦力の攻撃陣がパワーを発揮すれば、リーグ制覇のみならず、複数タイトル獲得も現実的である。